江坂・フォレスト歯科はインフォームドコンセント(説明と同意)を重視しています。また、歯周病治療に取り組んでいます。

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くいしばり、歯軋りについて

2016.07.25

先週は表題の患者様が非常に多くいらっしゃった週でした。ほとんど毎日この件でご説明させていただきました。

実はこの問題は虫歯や歯周病よりもある意味やっかいで難しいです。
まず、ご説明が難しい。
虫歯や歯周病ですと実際に手鏡で見ていただいたり、歯周病にしてもレントゲンや模式図を用いて視覚的にご説明するのですがこういう、病態の実体をお見せできないことが多いのです。

具 体的にどのような症状が生じるかというと「歯が痛い」という訴えでご来院される患者様が多いです。どのようなとき痛いか、というと「モノを噛んだとき痛 い」という程度から始まり、場合によっては「何もしなくても痛い」ということもあります。また、冷たい水や温かい水などの温度的な刺激にも反応されている こともあります。
そこでレントゲンを撮影させていただき、お口を調べさせていただくのですが「はて?」となります。
まず虫歯が無いことが多い。
患者様としては「痛い」イコール「虫歯」と思われることが多いのですが実際に、虫歯が無いか、あってもそこまで大きくないことが多いです。
また、歯周病がそれほど進行しているわけでもない。
レントゲンを見ても神経を抜いた後の根の先の膿もたまっているわけではなさそうだ、もしくはそもそも神経は残っている歯である・・・・。

このように、歯科診療所で日常的に遭遇する「虫歯」「歯周病」「神経を除去した後の根の先の腫れ」がどれも該当しない、もしくは疑いが薄い、こういうケースであることが多いです。

そこでさらにお口を精査し、レントゲンを確認すると以下のような所見を認めます。
・歯の噛みあわせる面が磨り減っている。
・顎を左右に大きく噛みあわせつつずらしていただくと上下でぴたりと合う位置がある。
・レントゲンとしては正常な像よりも、歯の境界線がくっきりと黒く写っている。

このようなときはくいしばり、歯軋りを濃厚に疑います。

さて、上述のように虫歯などとくらべてご説明が難しいのがこの現象があくまで状況からの類推であるからです。ですので、あくまで「濃厚な疑い」だとご理解ください。

さて、その仮説に沿って処置を行うわけですが、大抵はまず歯石取りと噛み合わせの調整からはじめさせていただくことが多いです。
歯石取りを行うのは歯周病という「炎症」の要素がベースに存在しているところに、何かしらの不適切な「力」の要素が加わって、問題が重複したために生じたと考えられるからです。
歯石取りで歯茎の炎症を取り除こう、というのが意図です。

実際にはその患者様は歯周病単独を見たならば問題でない程度なことが多いです。
歯周病が単独で問題となるには相当進行しなければならないのですが、そこに「力
」という別の要素が加わることでそこまで大した進行状況でもないのに問題が生じてしまったということです。
だから、「炎症」と「力」のうち、取り急ぎ要素を除外しやすい方にアプローチします。
併せて噛み合わせも調整するのですが、どの程度調整するかは症状に合わせて様々です。行わず、歯石取りのみで一度様子見ることもあります。

さて、しかしこれは応急的な対応です。
根本的に解決するアプローチについては別の機会に述べさせていただきますね。

 

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完全個室の落ち着いた歯医者さんで、誠実で妥協しない治療を行っております。

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